説明
「私は、十数年間にわたっていろいろな苦労と努力を重ね、やっとこの地に辿り着き、この保護された野生の稲草を現場で見ることが出来た」。稲作文化はどこからきたのか、その発祥地を探し続け、中国江南地方の旅を繰り返した調査記録。“方士”徐福の足跡を辿り、遺跡を観察し、断崖絶壁の崖墓を見て、稲作文化の痕跡を追っていく。また、越系民族の末裔である苗(ミャオ)族、侗(トン)族、壮(チワン)族、畲(シェ)族、タイ族、リ族と体当たりで交流し、稲作文化を肌で感じた体験記でもある。村の家で民族料理を味わい、時には酒を飲み合い、祭りで水をかけられた著者にしか描けない人々の生活を知ることができる。
360枚を超える記録写真をダイナミックに配置したレイアウト。色彩豊かな越系少数民族文化を堪能できる巻頭カラー16ページ。眺めて楽しい一冊になっている。
著者について
森田 勇造(モリタ ユウゾウ)
昭和15年高知県生まれ。昭和39年3月東京農業大学卒。
昭和39年以来、世界(142カ国)の諸民族の生活文化を踏査し続ける。同時に野外文化教育の研究と啓発、実践に努め、青少年の健全育成活動も続ける。元国立信州高遠少年自然の家所長。元国立大学法人東京学芸大学客員教授、現在、公益社団法人青少年交友協会理事長、野外文化研究所所長、野外文化教育学会顧問、博士(学術)、民族研究家、旅行作家、民族写真家。平成24年旭日双光章叙勲。
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