眼差しの世界

著者 : 北澤 裕
出版社 : 三和書籍
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書籍詳細情報

  • カテゴリー :
    社会・思想・哲学・宗教
  • 言語 :
    日本語
  • 出版日 :
  • ページ数 :
    421 ページ
  • サイズ :
    25,142 KB
  • ISBN :
    9784862512352
  • 関連印刷ISBN :
    9784862512352

説明

北澤 裕(著)
A5判   403頁  並製
価格 4,200円+税
ISBN 978-4-86251-235-2 C3036

〝見る〟ことが人や社会などをどのように作り上げていくのか。〝見る〟ことの意義を社会学的に明らかにする。見ることは自己、社会、世界を相互に浸透、内属させて共に同時に同一のものとして構成することを示し、全体の内容の補強を行っている。ヴァーチャルな世界を含めながら、より幅広く至高の現実の世界を眺め、見ることと人間や社会との構成的な関係を中心に論を進めている。

目次

はじめに

第一章 <夢見る瞳>と<旅する眼>
一.リトグラフのカイロ 
二.プレ・トラベル:イメージを見る
三.タイム・マシーンとしての「イメージ機械」
四.イメージのレトリック
五.オン・トラベル:アウラ的真正性
六.ポスト・トラベル:グーグル・アース

第二章 <視覚>を眺めるーークリナメンによる他性の構築ーー 
一.丘の上から見れば
二.「今宵はずっと二人きり ? ?」
三.「聞く」を「見て」、「言葉」を「眺める」
四.パレルゴンとしての廃墟
五.アルゴス・パノプテスの眼「フォエダス」
六.眼差しによる自己決定

第三章 凝視の廃位ーー注目の戴冠ーー
一.注目する眼差し
二.対自的な「美」と「崇高」
三.センチメンタルな「ピクチャレスク」
四.雰囲気と情動
五.襲来する「対象a」
六.メディアのアウラ

第四章 <器官なき身体>への眼差しーー反復・変様・回帰ーー
一.帝国という「劇場」
二.いまここを越える眼
三.「反復」するチョンドンの身振り
四.春という身振りの「変様」
五.視覚文化とバリでの (^_^;)
六.ムーラン・ルージュは「回帰」する

第五章 物語の視覚ーー リマソン・ループと<世界制作>ーー
一.フィギュアは語る
二.メタ・ナラティブとミラー・ナラティブ
三.パスカルのリマソン
四.視覚の「オキシモロン」と「メタレプシス」
五.文化の道からメスキータ
六.交叉と制作

第六章 フェティッシュの視的な効果
一.ドゴン族のバンディアガラ断崖
二.可視的<フェティッシュ>
三.生命化による自己の放擲
四.ピグマリオンの「視覚性」
五.「しるし」と視的効果
六.接続する仮面

第七章 接続・接続・接続…… ーー視のプラトーと脱記号ーー
一.音の接続統合
二.「シークエンス」から「プラトー」へ
三.「出来事」の構成、「個体」の生成、「意味」の形成
四.プラトーの接続
五.接続による「脱記号」

第八章 世界の自己化は自己の世界化 ーー視的一元性ーー
一.物質・視覚・意識
二.脳内モジュールとしての「挿話的自己」
三.アイオーンとアレゴリーとアイロニー
四.実的定位から存在の連鎖
五.「? 今日は、晴れ!」

あとがき

索引

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著者について

北澤 裕(キタザワ ユタカ) 早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程修了。博士(文学) 早稲田大学教育・総合科学学術院教授 専門 現代社会論、視覚文化論、視覚社会学 <主な著書> 『風景の意味 - 理性と感性 -』(共著:三和書籍 2007年)、『視覚とヴァーチャルな世界 - コロンブスからポストヒューマンへ - 』(単著:世界思想社 2005年)、『市民社会と批判的公共性』(共著:文眞堂 2003年)、『クロニクル社会学』(共著:有斐閣 1997年)、『ライフスタイルと社会構造』(共編著:日本評論社 1996年)など <訳書> 『会話分析の手法』(共訳:マルジュ社 1999年)など
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