説明
コンピュータソフトの世界ではオープンソース化(ソフトウエアの
ソースコードが公開されているもの)が進みつつあります。
すでに OS やミドルウェア、一部のアプリケーションなどは実績も
多く導入の際の選択肢の 1 つとして検討されるのが当たり前になって
きています。
そのオープンソースの波が、いよいよ ERP(統合パッケージソフト)
にも押し寄せてきました。それが、今回ご紹介する 「Compiere」 と
いう製品です。
オープンソースの良いところは、多くの人による改良、監視がされ
ているためある面で個別企業の閉じた世界ではなく時代に即した製品
ができていくことや、機能追加などの改善のスピードが速く将来的な
発展性が見込めることです。
ただし、生き残って成長していくためには基のコンセプトや設計思
想がはっきりしており、優秀な人が多数集まってくるような製品であ
ることが重要です。
そういう意味においても、この 「Compiere」 は優れた製品であり、
実用化に耐えうるレベルに達していると外部調査でも認められていま
す また、一方で ERP の導入は大企業では一通り進んでいますが、中堅
企業においてはこれからという状況にあります。ERP 導入は中堅企業
はじめにiv
にとっても大いに戦力になりますが、大企業のように多額の費用をか
けて導入するわけにはいきません。
その解答の 1 つとして、このオープンソース ERP 「Compiere」 と
いう製品があります。この製品がどういうもので、どれくらいの範囲
をカバーしているのかという概要をまずつかんでいただくために本書
を執筆しました。
パッケージソフトの導入や基幹システムの再構築を検討されている
企業の方、オープンソース ERP でどのようなことができるか勉強した
い方などが最初に読む本としての位置づけで書いています。
さらに具体的に進めていきたい方のためのフォローアップも用意し
ていますので、その場合はお問い合わせいただければと存じます。
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著者について
株式会社アルマス 代表取締役社長
1989 年内モンゴル大学電子学部修士卒業。内モンゴル・コンピュータ・センターにて 10 年
ほどモンゴル語のシステムとその他情報管理システム開発を行う。1998 年から日本で、株
式会社ジャパン・コンピュータ・サービス、GE インターナショナル・インクにて業務シス
テム開発、オラクル EBS システムの運用管理、導入コンサルティング、アドオンおよびイ
ンターフェース開発の経験を積み、2003 年 8 月にアルマスを創立。主にオープンソース・
ベースのシステム開発を行い、自社開発プラットフォーム jWare(Java Web Application
Rich Engine)をベースに多数のプロジェクトを完成する。2005 年 8 月から、オープンソー
ス ERP「Compiere」の日本語化および日本商習慣適用開発プロジェクトをリードし、日本
中小企業向け導入サポートを行う。
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